掻き毟るな

あの花の下を通ると目が潰れるから絶対に通るなと教えられて今まで育ってきたのですよ。
そういった先入観があったからそう見えるのか知らんが色が毒々しいしデカイくせにボコボコ密集して咲いてなんか禍々しい。
おまけにあの花の下にはオレンジ色の汁がボタボタ垂れててこれが毒か…！と思わずにはいられない。
何よりうちの柿の木にぐるぐる巻き付いて寄生していた姿が幼心に凄く不気味に感じた。

そんなわけで色々恐ろしくて母ちゃんの教え通りに絶対にあの花の近くには近寄らず生きてきました。
危なくて不気味な植物だと思っていたので、みんながあの花を綺麗綺麗言うのが信じられなかったのです。それを毒があるのに暢気なもんだべと客観的に見ていたのですけども。

先月だかですかね。地元のスタバに行ったところ、そこの店に藤棚があるんですけども、そこに赤々と燃えるようにノウゼンカズラさんが咲き誇っていたのです。

もうね、バイオ兵器かと。
この店は通行人に無差別目潰しテロを仕掛けるのかと恐怖しか浮かびませんでした。
なんだこの店は！女将を呼べ！！と某美食家みたいなことを言い出しかねん私を余所に一緒にいた友人は綺麗綺麗とはしゃぎまくってました。
そんなはしゃぎ回る友人を引き戻しながら華麗に迂回して店内に入ったんですよね。
あの花には毒があって危ない云々得意気に話しながら。
ほんでそんなこと思い出したので先程ググってみたんですよ。


ノウゼンカズラに毒は無かった。




面白いかと思って書き綴ってみたけど想像以上に全く面白くなかった。
正直驚愕している。
でもせっかくなので送信。